ハウザーⅡ(1958)のヘッド部について。
【正面】
一見してハウザーとわかる、独特のデザインですが、実は3つ山のスタイルはトーレス由来の伝統的なもの。中央の緑基調のラインと、ナット〜ポストにかけてのスクエアな仕上げがハウザーらしさを出しています。
【マシンヘッド】
ハウザーのマシンヘッドといえばライシェルなのですが、これはランドストーファーぽくも見えて実際のところよくわかりません。オリジナルだと思いますが、この時期のハウザーによく見られる黄色ぽいボタンでなく白い貝のボタンです。
【ナット】
ナットはオリジナルではなく、過去のオーナーが象牙に換装しています。購入時は白いものでしたが、この時期に合わせるために中野潤さんに染色していただきました。これだけで時代感がピタッとくる外観となります。
【ジョイント】
クラシックギターは基本的にヘッドは継ぎます。ワンピースより丈夫ですし、理にかなった仕様だと思います。アコースティックギターの世界にはなぜかワンピースを良しとする傾向がありますが、材料は世界的に不足してきているし、いずれ変わってくるかも知れません。